アニメにせよ映画にせよ、「オープニング」といえば作品の第一印象を決める重大な役割を担っている部分でしょう。
今期アニメは優れたオープニングの作品が多いと個人的に思っていますが、なかでも独特だな、と思ったのが以前紹介した、新「ルパン三世」のオープニングと、今回紹介する「すべてがFになる」のオープニングアニメーションです。
上記2作品がなぜ優れているのか?
あくまで個人的な感想にすぎませんが、楽曲とマッチしているという点はもちろん、手法を生かしていかに視覚を楽しませるか、ということに重点を置いて制作されているように感じるからです。
「絵が綺麗」「よく動くから」「曲がいいから」だけではなく、「みていて楽しい」「この作品は面白そうだ」「どうしてここがこう見えるんだろう?」と興味や関心をそそるようなオープニングはそれだけで価値があるように思えます。

さて、前置きが長くなりましたが、今回は「すべてがFになる」のオープニング制作で使用されている「ロトスコープ」という手法について、「一体どういうものなのか」という部分を書こうと思います。

ロトスコープとは?

「ロトスコープ」とは、いわゆる単純化を行うはずのアニメーションにおいて、実写で撮影したものを元にリアリティを追求していく、そんな制作手法です。
有名な作品でいうと1937年に世界で初めて制作された長編アニメーション映画、ディズニーの「白雪姫」なんかがそうです。
あれ、いまみてもほんとうにすごいと思います。
しかもただ手法をつかっただけ、というわけではなくトレース箇所を絞って制作したために、キャラクターの動きが地に足ついているといいますか、とても表情豊かな動きをします。そこはさすがディズニーといったところでしょうか。
でも、「白雪姫」の場合、1秒間24コマで描かれています。つまり人件費とかいろんなものが掛かります。
なので、現在使われているデジタルロトスコープはほとんどが簡略化されているんです。
・デジタルビデオで撮影
・デジタルで作画
・秒間12(または8コマ)
などなど。
この手法「涼宮ハルヒの憂鬱」「坂道のアポロン」などの一部シーンで使われていたようです。
しかし使い方によっては裏目に出たりもします。
例としてあげるならば、「惡の華」や「信長協奏曲」のような、実写映像をほとんどそのまま使用した場合なんかはかなり違和感があります…。
本当にただ使っただけなんだな、というか捻りがないのでつまらないな〜というのが私の感想です。
業界人の間では大絶賛されていたようですが、やはり視聴者との温度差があるように思えます。

「すべてがFになる」のOPはどうすごい?

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本当は映像を貼りたかったのですが、youtubeのほうから削除されてしまっていたので、アニメ放映時に実際の動きは確認していただければと思います。
実はこの映像のディレクションを担当している関和亮氏が好きなんですね…。
このオープニング、本編のデザインとは方向性が離れているんですが、ロトスコープに少しデフォルメを加え、そこからいろいろなデジタルエフェクトをかけた映像作品に仕上がっています。
いい意味でサブカルチャーくさいというか、ノイタミナらしくていい。
ちなみにこのOPには元ネタがあるようです。
こちらは手書きの線におもきをおいて、デジタル処理で手を加えています。
音楽も相俟って、本当に美しい作品ですので是非ご覧ください。

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